風が頬を撫でていくほんの一瞬、束の間の心模様を切り取って紡いだエッセイ。

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あなたへ

 

「誰か」ではなく
「あなた」に伝えたい言葉がある。

もしも叶うのならば
文字ではなく、言葉で、私の肉声で届けたい想いがある。

おめでとう。
ありがとう。

あなたが飽くほど、繰り返し何度も何度も。

記憶の中に溢れているあなたの笑顔は
冷たい朝の空気にゆっくりと溶けてしまった。

手のぬくもりが恋しい。

苦しみのない世界へと旅立ち
もう二度と還ることのないあなたに。

たったひとこと、伝えることができたなら。

「誰か」ではない
お母さんへのハッピーバースデーを。

Category : essay

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